CCクリームの使い方ときれいな塗り方
朝のメイクアップタイムは1分1秒が惜しいものです。メイク時間を大幅に短縮してくれるBBクリームは、便利な化粧下地やファンデーションとして、数年前からさまざまなメーカーによって販売されるようになりました。そんなBBクリームの人気を受けて誕生したのがCCクリームです。
CCクリームとBBクリームの大きな違いは、BBクリームがベースメイクのオールインワンアイテムであるのに対し、CCクリームは肌色のムラやテカリを抑えるなど、化粧下地のようにファンデーションを使用する前の肌状態を調整するアイテムであるという点です。
メーカーによってその効果や性能には違いがあり、CCクリームはBBクリームと違って正式名称を持ちません。メーカーや商品によって違いがありますが、肌色や肌のコンディションをコントロール(control)したり、ケア(care)したりするという意味合いでCCクリームと呼ばれている場合がほとんどです。
そんな新世代のベースメイクコスメとして話題のCCクリーム。その使い方やきれいな塗り方を見ていきたいと思います。
CCクリームのぬり方ひとつでナチュラル美肌が作れる
顔は、メイクにとってキャンバスのようなものです。水彩絵の具と油絵では受ける印象が大きく異なるように、ファンデーションや化粧下地の特徴やぬり方、テクニックひとつで同じメイクでも印象が大きく変わります。
「どうしてものっぺりとした印象になってしまう」、「血色が悪くて化粧が映えない」、「化粧崩れが気になる」など、さまざまな肌の悩みはCCクリームを上手に使って解決できるかもしれません。
CCクリームの上手な塗り方
CCクリームは、主にファンデーションの下地のように肌色を調整したり素肌をケアするために用いられます。メーカーによってはファンデーションのようにカバー力を持つものもあり、まるですっぴんのようなナチュラルなメイクで使用されます。
CCクリームを均等にぬるためには、スポンジ、パフ、化粧ブラシや化粧筆などを使用します。
CCクリームを塗る前に、まずは化粧水や乳液で肌状態を整えます。
肌状態が整ったらCCクリームを2プッシュ分ほど手の甲にのせ、スポンジ等で均等に顔にのばしていきます。使う量はプッシュ式の容器であれば顔全体に2プッシュほどで、厚くなりすぎないように注意しましょう。
ここでべったりとつけてしまうと、ファンデーションやパウダーをのせた時に透明感のない肌に仕上がってしまいます。
CCクリームの塗り方を工夫して立体感のあるメイクに
顔全体に塗ることでトーンを明るくしたり赤みをおさえたりしてくれるCCクリームですが、塗る場所や塗り方を変えるとまた違った効果を発揮することができます。
例えばメイクをしない日の日焼け止めに使用すれば、すっぴんでも肌の色が明るくなり、顔全体の印象を明るくしてくれます。
またおでこや鼻筋、ほほのハイライトとしても使用できます。肌のトーンを明るくする効果があるCCクリームを高く見せたいところに塗り、その上からファンデーションを塗ることで自然な陰影をつくり顔立ちをはっきりと見せてくれます。
化粧直しも簡単!夕方もしっかり保湿してくれるCCクリーム
せっかくきれいにメイクをしても、汗や皮脂や冷暖房などによってどうしても崩れてしまいます。仕事のあとの楽しい予定をきれいなメイクで迎えるために、簡単にメイク直しができて保湿もしてくれるCCクリームはおすすめのアイテムです。
CCクリームには、外出先で保湿などのスキンケアができなくても、メイクが崩れた部分に再び透明感を与え、くすみや肌荒れを自然にカバーしてくれます。
外出先での化粧崩れを素早く直すために、化粧ポーチにはCCクリームとスポンジ、汗や皮脂を吸い取るティッシュや脂取り紙を入れておきましょう。
CCクリームを使った化粧直しの手順
まずはくずれた部分の汗や皮脂、浮いたファンデーションなどをティッシュで吸収します。皮脂や紫外線で汚れたファンデーションは、素肌のくすみや肌トラブルの原因となるため肌をこすらないように優しく抑えながら汚れを取り除きましょう。
次にCCクリームをパフやスポンジ、化粧筆などを使って塗ります。崩れやすいポイントに厚く塗ってしまうと再び崩れてしまうため、薄く均等に塗りましょう。
CCクリームを塗り終えたら、コンシーラーを塗ります。シミや赤みが気になるところを中心に薄く乗せ、CCクリームと同様に塗りすぎないように注意しましょう。
最後にパウダーで仕上げます。一度崩れたメイクの上にファンデーションを乗せるとメイクはさらに崩れやすくなります。色のないルースカラーを使用することで化粧崩れを防ぎ、なおかつ肌に透明感を出すことができるため、仕上げはパウダーのみをおすすめします。
化粧直しの注意点
メイクをきれいに保つための化粧直しですが、いくつか注意点があります。まず、化粧直しで使用するティッシュや脂取り紙は肌を傷つけないやわらかいものを選びましょう。崩れたメイクの汚れは傷ついた肌に入り込み、シミの原因となってしまいます。
また化粧水スプレーをメイクの上から使用するのは化粧崩れの原因となり、化粧水の水分が蒸発するのと同時に肌の表面にある水分も蒸発してしまうため、乾燥を引き起こします。
外出先でメイク直しをする際には、使用するアイテムに注意しましょう。
乾燥肌にオイリー肌、肌の悩み別CCクリームの使い方
乾燥肌にオイリー肌、混合肌に敏感肌など、肌の悩みは千差万別。普段のメイクにも外出先でも便利なCCクリームですが、メーカーによってその成分や効果は異なります。
自分の肌の悩みをカバーしてくれるCCクリーム選びは、メイクを美しく仕上げる要素となります。ただ“CCクリーム”と名前がついているものを選ぶのではなく、成分表や効果を調べて選びましょう。
乾燥肌さん・敏感肌さんが気を付けるべきCCクリームのポイント
コスメの影響を受けやすい乾燥肌や敏感肌の方は、天然成分や低刺激のCCクリームをおすすめします。無香料や無着色など、肌への負担が少なく保湿成分の入ったものを選ぶと良いでしょう。
なかでも注意したいのが、パラベンや紫外線吸収剤です。
パラベンはさまざまな化粧品に含まれる防腐剤です。防腐作用や抗菌効果のある物質ですが、肌の状態によっては刺激となり肌トラブルを引き起こすことがあるといわれています。
紫外線吸収剤は、紫外線防止予防効果のある成分です。紫外線を熱エネルギーに変換し肌を防御する紫外線吸収剤ですが、熱エネルギーに変換する際の分子の動きは非常に活発で、この熱によって肌にかゆみが生じたり、肌表面の水分を飛ばし乾燥を促してしまいます。
オイリー肌さんが選ぶべきCCクリームのポイント
オイリー肌とCCクリームは、実は相性の良い組み合わせなのです。オイリー肌のメイクのポイントは何よりも「厚塗りにならないこと」。CCクリームは、メイクの重ね付けの工程を減らしてくれるため厚塗りになりにくく、オイリー肌さんの化粧崩れを防いでくれる効果があります。
なかでも注目したい成分は、保湿成分である水溶性コラーゲンやビタミンC誘導体です。
オイリー肌には、皮脂量は正常なのに水分量が不足しているためオイリーな状態になっているタイプと、皮脂が過剰分泌しているタイプの2通りに分かれます。
水溶性コラーゲンなどの保湿成分は、不足した水分を肌に与えて水分と皮脂のバランスを正常にもどす作用があります。そしてビタミンC誘導体には、皮脂が過剰分泌している肌の毛穴を引き締め、皮脂の過剰分泌を防ぐ効果があります。
CCクリームと併用したい時短メイクアイテム
肌のコンディションやカラーを整えてくれる便利なCCクリームは、時短メイクにも役立ちます。朝のメイク時間は少しでも短くしたいけど適当なメイクはしたくない!というときに、CCクリームとそのほかの時短スキンケアアイテムやメイクアイテムを併用してメイクを短時間で仕上げましょう。
時短スキンケアの救世主、オールインワン化粧品とCCクリーム
オールインワン化粧品は、化粧水・乳液・美容液など、スキンケアラインの必須項目をひとつにまとめた基礎化粧品で、1つでスキンケアの工程すべてをカバーできる時短アイテムです。
オールインワン基礎化粧品のなかには化粧下地成分配合のものもありますが、基本的には日焼け止め成分が含まれていません。そのため併用するCCクリームを選ぶときには紫外線カット効果のあるものを選ぶと良いでしょう。
テクスチャや成分の相性によっては、CCクリームやその上にのせるファンデーションがヨレてしまうことがあるため、テスター等で相性を確認しておくと失敗しません。
時短+ナチュラルメイク!CCクリームとBBクリームの併用
メイク時間の時短アイテムとして数年前から登場したBBクリーム。化粧下地やコンシーラー、ファンデーションなど複数の役割を一手に担うBBクリームは忙しい朝の強い味方です。カバー力がありコストパフォーマンスが高いBBクリームはいまやベースメイクのスタンダードとなりつつあり、さまざまなメーカーから発売されています。
そんな優秀なBBクリームですが、カバー力がある反面、顔全体に塗ると「化粧してる感」が出すぎてしまうことがあります。ばっちりメイクに仕上げたいときには良いですが、すっぴん風のナチュラルメイクに仕上げたいときにはCCクリームを併用すると良いでしょう。
素肌の色合いを整え、肌に透明感をもたらしてくれるCCクリームをBBクリームの前に塗ることで、肌の粗を隠してくれます。その上から、明るく見せたい場所やカバーしたい場所にBBクリームを薄くのばします。
肌そのものの質感を活かしつつ、カラーをコントロールしてくれたりくすみをカバーしてくれるCCクリームと、カバー力のあるBBクリームを肌表面のパーツに分けて塗ることで、メイク全体がナチュラルに仕上がり、透明感を残したメイクにすることができます。